閑に恬と、

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+-極矮小世界観点-+

-安閑恬静-

【統合失調症】のち【双極性障害】【パニック障害】の青人草の一端が家族に支えられ生きています。

話し相手は家族だけの小さな世界から、ことりと【ひとりごと】を。

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熟成、干し柿


2020/11/27
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3時15分、朝刊を届けようと祖母の元へ、今日は手渡しでした。身体の調子を聞きくと、「大丈夫や」とのことです、今日もじっくりと朝刊に目を通すのでしょう。


5時50分、仄白くなるまで待つ、空明り。
薄い雲が覆っていますが、ゆっくりと過ぎていきます。15分くらいの時間ですが、夜が明けていく様子は一日の目覚めを目で耳で肌で感じることができます。


7時10分の≪珈琲時間≫。
今日は天気の話題より、≪干し柿≫の干し具合いの話が中心でした。私には分かりづらいことが多いですが、多分重要な日になるのでしょう。


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約2週間前に始めた、≪干し柿作り≫が、最終段階に入ってきました。≪送風≫と≪薪ストーブ≫による長期間の乾燥が功を奏し、≪しぶ柿≫が亜麻色の≪干し柿≫に変化していきました。



吊るした柿に皮が張ったら、2日に1度は手袋をして柿をもみ、風通しを良くするために、竿を前後に替え、干している柿の位置を移動させます。



カビ防止のために、≪送風≫をしながらの作業です。
もちろん、乾燥させるために≪薪ストーブ≫も一役買ってくれました。



6日目の柿の様子です。
皮が張り、柿自体も濃い色になりつつあります。



大きな柿もありましたが、徐々に乾燥し、実も凝縮されていきました。



現在はまだ甘味が染み出た白い粉はありません。
その後、容器に入れ、≪冷蔵庫≫で一定の寒気を当てます。


寒さに当てると、白い粉が現れるようです。



≪送風≫の位置を変えたり≪冷蔵庫≫に入れたりと、≪干し柿≫が≪おいしくなるため≫の作業は惜しみません。甘味が増して食せるまでには、まだ少し時間がかかりますが、これから≪干し柿≫を≪冷蔵庫≫にて寝かせ、熟成するまで待ちます。


美味しさがギュッと詰まった≪干し柿≫になるために。
最後まで≪干し柿≫の成長は続きます。


おいしくなりますように。


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長しえの、愛情 一絆


2020/11/26
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歩廊を兼ねた3畳ほどの空間に一人ずつの机を。肩を並べ、会話時々喧嘩、そして冗談を言い合いながら作業をし、いつも共に過ごしています。


最近では、≪マスク作り≫がひと段落したようです。
手作りしたマスクはお友達への贈り物になりました。



そしていつものように、≪大活字本≫を読んでいたかと思うと、いつの間にか、うとうとと机の前で目を瞑っていました。本を持ったままなので、その本が落ちないよう祈りながら、眠りを妨げないように、楽の音量を下げます。


それでも5分程度で目を開けてしまうので、いつも、疲れがとれているのか気がかりなのですが。今日は一段と祖母は精一杯だったので。


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午前中、晴れの日恒例の散歩へ出掛けたかと思うと、「今年、最後や、化けとるのもあるけど」と、≪原木なめこ≫を採ってきました。


「≪おばけなめこ≫だね」と私。「雨降ったし、もう少し早く見に行けたらよかったんやけど」少し残念そうに祖母はこぼしました。


「今日、贈るの、」「母さんに聞いてみないと」「≪おばけなめこ≫もおいしいから大丈夫やよ」「そうか」祖母はこの日のために少しずつ≪原木なめこ≫を観察し時には水をやり育ててきました。


東京への贈り物です。


母が来て「野菜も贈ろう」と切り出し、早速贈り物の準備を始めました。


東京には祖母の息子、つまり私の叔父さん家族がいます。この時世なかなか会うことが叶わなくなり、祖母は前にもまして常に東京の皆のことを気にかけています。


母が丹精込めて作った野菜を詰めて。祖母が育て採ってきた≪原木なめこ≫を載せ。重さは10kg近くになりました。


精一杯の気持ちを込めて、想いが届きますように。


高齢の祖母を叔父さん家族も気掛かりのようで、会えない分も込めて、≪誕生日≫や≪母の日≫≪敬老の日≫に贈り物を送ってくれます。


お互いに、想う強さは同じくらいですが、感染症が流行りだしてからは、祖母は気遣いながらも、会うことが叶わずとても淋しそうにしています。


せめて、何かを贈ることだけでも、と心を込めて≪原木なめこ≫を育ててきました。



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「今日、洗おうか?」と私。「面倒じゃないんか?」「大丈夫やよ、あとで呼んで」「わかった、お願いするわ」会話の後しばらくしてから、お風呂場から声がかかりました。


「相変わらず背中つるつるやね、シミもないし、」「背中は見えんわ、」「残念やねー」と言いながら、祖母の背中を洗い流します。


決して小さくはない、大きな大きな背中です。


毎日、毎日を一心に生き、想い、過ごしている祖母の愛情のように。




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さわやかな、冬の香


2020/11/25
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3時18分、朝刊が配達されたので、そのまま祖母の元へ。そぉっと枕元へ。そして、すーっと戻ります。成功しました。祖母もあまり眠れない体質なので、なるべく起こしたくないのです。


5時50分、空明り。窓を開けるとそっと空気が舞い込んできました。気温が高めの日が続いたので、引き締まります。


ひと呼吸おいて、今日一日の始まりを風で感じます。


6時50分の≪珈琲時間≫。徐々に光が射し、今日の天気を知らせます。


祖母は今日したいことがあるようです。天気が良くて良かったです。珈琲を淹れながら、光の射す方向を見ました。


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今年は実りが良く生りました。



≪花柚子≫の酸味と香り、風味はこの時期の特有さを表わしています。
そして何より鮮やかな色味が、生き生きとした美味しさを物語ってくれます。


お鍋などをするときは、直前に果樹から摘み採っていただきます。


雪が積もっても≪花柚子≫は鮮度を落とさず、まるで外が天然の冷蔵庫のようになっていくのです。


≪花柚子≫は小さく皮が薄いため、料理などで香り付けに用いられることが多いようです。お正月などのお雑煮に、外から採りたての≪花柚子≫を薬味として付け合わせにします。


祖母がお世話になった方々に≪花柚子≫を贈るため、60個ほど摘み採りました。



収穫作業の後、早速お友達に、おすそわけに行きました。


小さくても存在感があり、寒さを越えて活躍してくれます。



今年も≪冬の香≫を長く愉しめる日日になりますように。


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成りに実る


2020/11/24
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3時15分、朝刊をそっと祖母の枕元へ、と、と危なかったです。なんとか、成功です。眠りの浅い祖母を起こさずに朝刊を届けることができました。


5時55分、空明りは辺りがまだ暗いうちから全体を眺めます。徐々に目が慣れてきたら、仄白くなるまで雲の流れとともに空の色味を見ます。薄い青白に淡く黄の色味が光とともに射します。


6時50分、≪珈琲時間≫。
今日は動きやすい気候になるとの予報とのこと。皆の予定を確認しながら、怪我には気をつけようと、お互い口にします。


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11月も下旬ですが、過ごしやすい日々が続いています。今日は活動しやすい気温で、皆いそいそと行動をし始めました。


父は山の草刈り。祖母は散歩のあと、拾った大豆の選別作業を。そして母は、たくあん用大根を30本≪大根引き≫しました。


午前中から、皆の仕事量に圧倒されます。


相変わらずの優れない調子の私は置いて行かれるばかりです。皆のためにと言えば、昼食後また珈琲を淹れることぐらいです。


そして、母は午後からまたもや収穫作業を始めました。今度は≪生姜≫です。11月の初旬に、≪甘酒生姜風味≫をするために採った≪新生姜≫の仲間たちは、約20日間土の中で熟成されていました。


寝かせておくことで、しっかりと、大きく実りました。



母はこの≪生姜≫でしたいことが2つあるそうです。
ひとつは、≪生姜の甘酢漬け≫、そして≪梅酢の紅しょうが≫です。
昨年も少し作れたのですが、今年はしっかりと出来るよう努めたいとのことです。


夕食は、昨年作った≪梅酢の紅しょうが≫が入った、≪のり巻き≫でした。



冷蔵庫にあるもので手軽に作られた≪のり巻き≫と、≪なめこのお味噌汁≫と≪赤ずいきの酢の物≫と一緒に食します。


≪梅酢の紅しょうが≫の入った≪のり巻き≫は、酢飯にぴたりと合います。風味があるだけで味わい深くしてくれるので、家族は皆好きです。


≪生姜≫をじっくりと成熟させ収穫した母は、今年も≪生姜の甘酢漬け≫と≪梅酢の紅しょうが≫作りのため。もう一度気合を入れているようでした。



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散り、散り過ぐ


2020/11/23
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3時20分、少し前に起きた祖母へ朝刊を届けます。今日は手渡しです。一面記事が気になったので、祖母に尋ねます。会話を少ししてから部屋を後にしました。


5時50分、空明りを見ます。
濃い雲が一面に覆っていますが、暗くても、濃い色味が分かるのが不思議です。少しずつ仄白くなり、雲の輪郭もくっきりと現れてきました。 


7時の≪珈琲時間≫。
朝方は雨模様なので、その後の予報が皆気になるようです。少しでも暖かく、日の長い一日になるようにと。心地の良い朝を過ごせるよう、珈琲を淹れます。


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≪桜の木≫は葉が散ってしまいましたが、≪柿の木≫はまだ少し頑張っています。



≪モミジ≫はまだ落ち着いていて、色味が濃く、すっきりと佇んでいます。



例年になく今年は色づく木々にご縁があり、紅葉を2回訪ねることになりました。


家の裏にある≪柿の木≫や≪桜の木≫の色づきも、日々変わる風合いも含めて、感じ取ることができ、心うれしく過ごせたように思えます。



11月も下旬になり、葉が散り始めてからは、少し、心淋しく思いましたが、「淡く散る姿」も秋ならではだと、紅葉を訪ねた時に思いました。


はらり、ひらり、散り、散り過ぐ。


自然はこんなにも身近に感じられるものなのだと、忘れていた気持ちを、少し取り戻せたような心地です。これから冬を迎え休み蓄え、春にまた新芽がみられることをただ待ち遠しいです。


季節の移り変わりを、ただ漠然と眺める毎日を過ごしていました。
ひとつのことに対して≪気づき≫、≪感じる≫ことが、なかなか出来にくくなっているのかな、と。


1日は自然に成り立っているように見えますが、ひとつ、一つ、心にとめると、如何に自分が生かされているか分かります。


これからも≪日記≫を続けることによって、物事を豊かに捉える事が出来るようになりたいです。


大切なことは書き留めるようにして。


今日も動けることに感謝します。



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