ひとりで、市役所
2023/7/26
+++++
先日、書類を提出するため、≪市役所≫へ赴かなければなりませんでした。
≪市役所≫までは有難いことに家族が送迎してくれます。今までは家族に頼りっぱなしで、施設内まで付き添ってくれましたが、今回は窓口には一人で行くことに。
赴く前からそわそわし始め、≪緊張緩和薬≫を服薬し、提出する書類と本人確認証を持ち、いざ。
≪市役所≫までの道のり車中では、ため息ばかりで、緊張がなかなか解けません。到着して、しばらくそのままで心気が落ち着くのを待ちます。「大丈夫、すぐ終わるよ、」とは母の言葉。
≪緊張緩和薬≫を握りしめ「よし」と気合を入れて≪市役所≫へ。
ここからは一人行動です。早く終わらせたいがため歩が速くなります。息が上がってきます。
以前にも記しましたが、施設の奥まった場所へ行こうとすると、≪吐き気≫や≪過呼吸≫などの症状が出始めるので、そこから先は家族にお願いして付き添ってもらっているのです。
なぜ≪施設≫の奥に進めないのか自分でもよく分かりません。
窓口は施設の奥の方です。浅い呼吸になり、≪過呼吸≫の症状が出始めましたが、≪緊張緩和薬≫をぎゅっと握りしめ、そこに意識がいかない様に「大丈夫、大丈夫」と心の中で念じます。
奥へ行けば行くほど意識が遠のく感じがしました。周りの人や風景などは目に入って来ません。ただ一心に目的地までと。
辿り着いても、窓口に書類を提出し少しの待ち時間があると「はやく、はやく終わって」と心の中がざわつき始めます。確認を得て、足早にその場を立ち去ります。
車の中に逃げ込み、「はぁー」と深い呼吸を、最後の方は息を止めていたかのようでした。何とか無事に終わって座席にへたり込みます。
母に「大丈夫だった?」と聞かれ、「うん」と力のない返答を、それでもひとつやり遂げたことに安堵し、帰路は心が少し軽くなりました。
施設の奥まった場所へ行くと≪過呼吸≫の症状が出るのは≪市役所≫だけではなく、≪図書館≫や≪書店≫など限りありません。≪緊張緩和薬≫があっても無理な場合も多々ありました。
「ある程度、一人で行動ができる」こと、その実現を切に望んでいます。
自らが行動し、この瞬間を忘れないために記します。
出来るときに、出来ることを出来るだけ。