春のあとさき
2024/04/18
家の後ろの桜は満開を保ちつつ1週間以上咲いてくれていました。
今年の桜はいつもより色味が濃いような気がします。鳴くに慣れない鶯の声も聴けました。
ふわりと吹く風に、揺れる枝先から綻んだ桜の一欠片が、苔生す下方にひらりと舞い、花筏の様に流れるまま身を任せる桜の花弁は、雨の日にはしっとりと傍らに身を寄せていました。
窓辺で桜を愉しみつつ鵯が啄んでいた花芯が葉桜になる様子を、生命の成り立ちに感心しながら時季が移り変わる事に思いを馳せ、夏季は酷暑になるのかなと、遠い目で白々と揺らめく山を眺めます。
昨年は桜の開花が早く、裏庭の清めも中旬には終わっていました。今年はゆっくりと眺められ、清め作業は雨模様次第でした。
チューリップは花弁がぽとりと落ちる頃に花芯を摘まみ、根に栄養を蓄えさせ、来る年に備え球根を保存します。
柿の木は新緑が萌え出でて、これから裏庭を覆うように葉はなみなみと旺盛に生り、日陰を与えてくれるでしょう。萌黄の芽は陽に当たり、この時でしかない色味を魅せてくれます。