夢む、風光花 五葉
2023/03/15
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屋根の下から眺める空想風景。
呪文を唱えています。「大丈夫、大丈夫」と。今日は朝から不安定です。不確かなものに呑み込まれないように、発します。「何とかなる、大丈夫」心気が落ち着くまで繰り返します。
窓を少し開け、感情を保ちます。ふぅっとため息を。息を少しずつ吐き出さなければ≪過呼吸≫の症状が現れるのではないかと思えるくらい、鼓動は高鳴っています。
まずは、空気の香を、そして光を意識して。徐々に音も感覚で拾えるようになってきます。
≪緊張緩和薬≫を握りしめ、この状態が続くようならば服薬しなくてはなりません。
窓を開けたまま再び床に仰向けになり、目を閉じ、早く鳴っている鼓動の音を気にしながら、ほかに意識を向けるようにします。
瞼を閉じても光は宿り、たまに聞こえる鳥の鳴き色や車の走行音、開けた窓からはふわっと漂ってくる春の陽の空気感を伝えてくれます。
呪文を唱えます「大丈夫、大丈夫」心気が落ち着くまでゆっくりと、不安を流すかのように。
「大丈夫」と心気が満ちてくるのを、時が経つのを待ち、じっと過ごします。
自らが行動し、この瞬間を忘れないために記します。
出来るときに、出来ることを出来るだけ。