夢む、風光花 八葉
2023/04/04
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屋根の下から眺める空想風景。
本日も晴天なりと、春の陽は伸びやかに桜を揺らしています。桜も枝を限度まで伸ばし、陽の穏やかな愛情を花弁で受け止めています。
今日はどこか上の空です。背中には違和感があり、心気がふわふわと上空に漂っている心地がします。このような時に物事を深く考えると良くない方へ向かうので、度合いをすべて落とします。
ゆっくりとした動作と呼吸をし、無音だと自身の鼓動が気になるので、静かな楽を耳の調子に刻み入れます。外の様子を眺めながら、想いを落ち着かせます。
巡り巡った生命力が花彩となり、空に存在を示します。眼には優しい色合いを映してくれますが、ふわりと一息の風が吹くと、桜木は風を受けてゆらりと一房一輪の集まりの枝を揺らし、さわりと房から花弁がはらはらと舞います。
一片ふわり、花弁は空への旅に向かいます。
自らが行動し、この瞬間を忘れないために記します。
出来るときに、出来ることを出来るだけ。