閑に恬と、

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+-極矮小世界観点-+

-安閑恬静-

【統合失調症】のち【双極性障害】【パニック障害】の青人草の一端が家族に支えられ生きています。

心気穏やかに過ごすことを志し、ざっくりと【日日】や【想い】を綴ります。

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ありがとうを、九十四回

2023/06/26
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歩廊を兼ねた3畳ほどの空間に一人ずつの机を。肩を並べ、会話時々喧嘩、そして冗談を言い合いながら作業をし、いつも共に過ごしています。


先週、祖母の94回目の誕生日でした。毎年、おめでたい晴れの日には家族揃ってお祝いします。そして祖母は毎年「そんなことせんでいいのに」と複数の感情が入り混じった不可思議な表情をしてくれます。


笑顔を見せてほしくて「皆でおいしもの食べたいからだよ、」「そうそう、お祖母ちゃんの誕生日に託けてね」と戯言めいた言を皆口々に発します。「ありがとね」と祖母の表情が少しは柔らかくなった気配がしました。


まずは、母のお手製の≪握り寿司≫です。お祝いの会には欠かせません。母に感謝しつつ、この時のために胃痛を抑えるため≪緊張緩和薬≫を服薬していたので、ぺろりと完食する事が出来ました。


生誕祭に特有の歌を皆で謡いながら、ケーキの登場です。姉が≪メロンのショートケーキ≫を求めに行ってくれました。感謝です。



祖母が蝋燭を吹き消すと、「おめでとう」の大合唱です。こうして家族で毎回お祝いし、過ごせる事が至福です。そして何より祖母が一緒に居てくれることが有難いです。頑張り屋で頑固でお茶目な存在の祖母は大切な家族であり、「こうありたい」と度々思わせてくれる師なのです。


いつも傍に居てくれてありがとうね、お祖母ちゃん。




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言の葉と風味、風待月


2023/06/22
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歩廊を兼ねた3畳ほどの空間に一人ずつの机を。肩を並べ、会話時々喧嘩、そして冗談を言い合いながら作業をし、いつも共に過ごしています。


先日、祖母が≪大豆の甘煮≫を作ってくれました。大豆を5合(約670g)一晩水に浸しておき、まずはひと煮立ち、そして灰汁をとります。



相変わらずの立ち仕事です。大息ため息つきながらとゆっくりと動き、灰汁をとります。そのあと何回か鍋を両手で持ち振りながら、「ふーっ、よいしょ、」と上下左右に大豆をひっくり返します。それから柔らかくなるまでコトコトと、1時間煮炊きます。


味付けは祖母独自の感覚、目分量です。
良い頃合いを見計らって≪砂糖≫を入れます。頃合いを見間違えると大豆の芯まで味が染み込みません。またコトコトと30分。


そして≪塩≫で引き締めます。≪醤油≫で旨味を足して、弱火で飴色になるまで煮詰めます。またまた、コトコトと1時間、そして「よいしょ、」と大豆をひっくり返すこと数回。



この頃になると甘さと旨味の風合いが重なった≪大豆の甘煮≫特有の香が部屋中に広がります。


小皿を差し出しながら「味見してみ、」と祖母が誘います。
「そんなに甘くないやろ、」「砂糖どのくらい入れたの、」「400」「結構入るね」「これでも減らした方や」と。


我が家の≪大豆の甘煮≫は甘さが、佳いい加減なのです。
今回も有り難くいただきました。




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添うように、生きる


2023/06/03
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歩廊を兼ねた3畳ほどの空間に一人ずつの机を。肩を並べ、会話時々喧嘩、そして冗談を言い合いながら作業をし、いつも共に過ごしています。


以前からですが、祖母の記憶が少し、曖昧になることが多くなりました。


耳が遠く、聞き間違いなどは多々ありましたが、所謂、「言った」「言わない」や、「そんなことあったっけ?」と、数十分前のことを問いかけることが多くなりました。


本人も「今までとは違う、忘れっぽくなった」と度々こぼし、少なからず落ち込むようになった気がします。


「分らなかったら、繰り返し聞けばいいんだよ」「大切なことはメモするようにしよう」「大体みんなそうだから、分からない時もある」など示したり。


祖母との行き違いの時には、「そうだね、でもこうじゃない?」と一度祖母の発言を肯定してから、間違いに気づきやすいよう誘起させてみたりとなるべく、祖母に沿うようにしています。


それでも、最近は落ち込みやすくなって、私たちの会話にも「年寄りが、話に入らなくてもでもいい」と遠慮して、聞くだけになりました。


たぶん、会話の調子が早すぎて、聞き取れない部分が出てきたのだと思います。


唯一観るドラマも、「誰が何を言っているか分からない」「母さんに説明してもらわないと、話が分からない」と、また落ち込んでしまいました。


身体的に五感などが衰えてくるのは、高齢の祖母には、どうしようも出来ないことなのかもしれませんが、精神的に辛くなり、自分自身を責め、弱くなってしまうことが心配です。


私たち家族にとっては、「どうにかできないだろうか」とは思いますが、考えが捗りません。


安心感を、「大丈夫、みんないるから」と安心させることができれば、祖母も今の状況でも「大丈夫」と思えるのではないかと、勝手に思ってしまいます。


祖母の立場に立ってみれば、≪恐怖心≫≪不安感≫が強いのだろうと思います。これから自分はどうなるのだろうという。


今までも、これからも、一番近くで添うように生きたい。
それだけです。



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言の葉と風味、五色月


2023/05/22
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歩廊を兼ねた3畳ほどの空間に一人ずつの机を。肩を並べ、会話時々喧嘩、そして冗談を言い合いながら作業をし、いつも共に過ごしています。


この間、祖母が十八番のひとつ≪餡巻き≫を作ってくれました。≪小麦粉≫≪重曹≫に≪卵≫≪牛乳≫≪砂糖≫を混ぜ、≪鉄の片手鍋≫でジュっと熱々に焼き上げます。


高齢な祖母は、「ふーっ、よいしょ、」とひとつひとつ、ゆっくりと行動しながら作ります。大変そうに思えますが、料理好きの祖母はあきらめません。「餡巻きの餡は、こし餡でなきゃ」と言いたっぷりと≪こし餡≫を入れます。


生地がぷくぷくなりだしたら、くるっと巻いて、きつね色になれば上等です。



立ち仕事の作業は一時間以上経ち、暑がりの祖母は汗をかきながら、懸命に取り組みました。「休んだら、」「もう良いよ、」という言葉は祖母には届きません。


「味見してみ、」祖母から声が掛かります、「生地にちゃんと火通っとるよ、おいしい」「そうか、」と、ほこほこと一安心の顔。家族の「おいしいよ」の一言が祖母の聞きたい言葉なのです。


それでも、「だんだん、出来んようになるわ」と弱音を吐くことも。今回作ったのは15個、お友達を呼んでお茶会が出来そうです。


ありがとうね、お祖母ちゃん、おいしいよ。
大丈夫、大丈夫、これからもゆっくりと。



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要脚、心覚え 二片


2023/05/11
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自らが必要と覚え、手探りですが佳き日日を過ごすために得たものを≪備忘録≫にと記し残します。


先週、書店で求めた≪コクヨ 測量野帳 方眼罫≫です。



今回で8冊目の購入となります。しっかりとした硬めの表紙で、自由に綴れる3mmの方眼紙に持ち歩きしやすい型です。初めの頃は、≪一行記録≫として日日綴っていましたが、3年前ぐらいからは≪珈琲家計簿≫にも活用しています。



出合いは5年ほど前になります。渋い色味で本のような厚地の表紙に惹かれました。≪測量業務≫の現場で用いるもので、硬めの表紙は屋外で片手で持って綴りやすくするためで、作業しやすくするために胸ポケットに入る型だそうです。


60年前から活躍していますが、現在では様々な色合いや用途で使用されていて、≪測量野帳≫の可能性は無限で、日日を綴り記していく過程が愉しみになる品です。


≪知足起居≫を志し≪心身食住≫と日日を明るく、心地良くしてくれる存在を模索し、
自らを律し≪心の拠り所≫を深く省みて、歩を進めていきたいと思います。



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コクヨ ノート 測量野帳 スケッチ 白上質紙 40枚 セ-Y3 本体サイズ:W95XD165XH6mm/中紙:中性紙/72g
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