閑に恬と、

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+-極矮小世界観点-+

-安閑恬静-

【統合失調症】のち【双極性障害】【パニック障害】の青人草の一端が家族に支えられ生きています。

心気穏やかに過ごすことを志し、ざっくりと【日日】や【想い】を綴ります。

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ご恩とご縁


2020/11/18
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3時20分、朝刊をそっと祖母の枕元へ、と気づかれました。惜しかったです。「ありがと」祖母にお礼を言われましたが、「起こしてしまってごめん」と謝ると、「起きとったよ」と返されました。待っていたようです。


5時45分の空明り、暗闇が徐々に仄白くなり空を見上げると、朝日の予兆でしょうか、青色と明るい黄色が混じり合ったような空色でした。天気が良さそうです。


7時は≪珈琲時間≫。
晴れの予想なので、外や家の中で出来ることを。
最近暖かい日が続くので、皆作業しやすいそうです。


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11月20日は、毎年家では≪内報恩講≫が行われます。≪報恩講参り≫とも呼称されます。


そのため事前に、≪特別な仏花≫の注文や、≪お供え≫の用意、そして、≪仏具≫を磨いて≪報恩講≫に向けて調えておきます。


祖母はこちらに来てから、ずっとお仏壇を守ってきました。今日は≪仏具≫を磨くために、朝から気合が入っています。例年、11月20日は寒い日もよくあり、ことのほか、仏間は冷え、作業しにくい環境にありましたが、今年は暖かいので作業が捗りそうで安心しました。


≪仏具≫を少し見せてもらうことにしました。≪お花立て≫や≪灯立≫≪御燈明≫≪おりん≫など数々の仏具を、お仏壇から引き下げます。


こちらの、≪玉香炉≫はお仏壇の真ん中に置かれます。



そして、≪仏扇≫、≪灯明消し≫です。
50年前に祖父と祖母が祇園祭へ見物に赴いた時に、 買い求めたものです。



≪仏扇≫は私もよく知っています。小さい頃の習慣として、 毎朝、家族と≪仏様のお参り≫をしていました。


ろうそくに火を灯し、お線香に火を灯します。御経を唱え、合掌し、 ≪仏扇≫でろうそくの灯りを消します。


ろうそくの火は私たちを照らす仏様のお慈悲のぬくもりを表すとされています。家族とともにいつまでも健やかにと、願い祈っていました。


高齢になる祖母は、2時間以上かけて、≪仏具≫を磨きました。丹念な祖母の作業には、私の助力はあまり意味を成しません。


≪仏具≫の扱い方など、まだ知らないことだらけですが、宗祖のとご先祖のご恩を味わい、教えにご縁持つことが≪内報恩講≫だそうです。


分からないことが多いですが、仏様の道具を丁寧に扱う祖母を側で見入っていると、この家にとって、代々大切なことが行われていたのだと、道具を磨く祖母に感謝しながら、惟いました。


滞りなく行事が進みますように。


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