閑に恬と、

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+-極矮小世界観点-+

-安閑恬静-

【統合失調症】のち【双極性障害】【パニック障害】の青人草の一端が家族に支えられ生きています。

話し相手は家族だけの小さな世界から、ぽたりと【ひとりごと】を。

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翠雨、思い惑う

2024/06/13


「お姉ちゃん、今回忙しくて少し遅くなるって」と父に呼びかけました。「何が、」と疑問符を宿した父が振り向かずに答えます。「父の日」と端的に分かりやすく言ったつもりですが、父の疑問符は取れてないように見受けられました。


「父の日って何日なん、」とはてな顔の父が振り向きます。「次の日曜日やったかな、」と突然日にちを聞かれ、戸惑い疑問符で振り返ります。「日にちは毎年変わるから定まってないと思うよ」と知っている事をありったけで答えました。


「そうか」とあっさり切り返されたので「前の年と同じで良いよねってお姉ちゃんと言ってたんやけど」、とまだ話は終わってないので続けます。「昨年、」とまた疑問符です。どうやらあまり覚えていないようでした。


「食事会の後、カラオケという名の独唱会したでしょ」「あぁ」とようやく納得した顔と感嘆の声を発し「それでいい」と即答です。姉の選択は間違えではありませんでした。父の好みに合わせてくれています。


今までは【贈り物】を手渡そうと真剣に悩み考えてきましたが「物はいいよ」と父の味気ない反応で、姉は思案に暮れていました。最近になって父の好みに付き合ってあげる事も孝行になるのでは、と【カラオケ】を提案しました。


私は相も変わらず父に見合った【贈り物】を用意できないので「私は、」と父に直接聞きます。「デュエット」と少し考えてから答えてくれたのですが、「私はカラオケには行けないよ、昨年も行ってないでしょ」と発作が起きやすく密閉空間に耐えられない私は参加を辞退していました。


「そうやったけ、」とあっけらかんと疑問符をつけながら覚えてないことを伝えてきます。「無理です、ごめんなさい」と今回も辞退を願い出ました。


「前の年瀞愁、行ってなかったら誰誰行っとたんや、」「お母さんとお姉ちゃんとお父さんの3人で」「そうやったか」と独唱会をしたことは記憶の欠片にはなっているようでしたが、ふんわりとした【父の日】の思い出のようです。


父の願いは私には叶えられそうにないので、不甲斐なく申し訳ない気が交差する複雑な思いですが、父に「いつも、ありがとう」と言の葉にのせてまずは声に出してみようと思います。


日日のことで何か感謝の意を伝えられたら良いなと難題に挑む心構えを受け取りました。




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